マーディ カーラマン グレッシ ビリンチ
 言わずと知れた、このゲームの主人公。つまりプレイヤー。マーディ、と言うのは王家の血を引くもの、とされているが、このアランパルチャそのものには、すでに王というのは存在せず、いるのは各地域の豪族、領主のたぐいである。では、なぜ彼が王家の血を引くものなのか?これはゲームを始めてのお楽しみである。ただ、あんまり深く考えなくていい。要するに、強力な意思をもった、勇敢なキャラクターとだけ考えていただければ結構である。体力、戦闘能力ともに中程度、バランスの取れたキャラである。魔法は一切使えない。  過去に勇名をはせた、ジェラルディン、というファイターの血をひく、剣のスペシャリストの家系の子。幼い頃から道場に入り、家族と引き離されて修行に専念している。道場はボージェントの町にあるが、ギャリバス兄弟のカーラマン狩りのおかげで、すっかり数が減り、残ったものも、地下に潜んでいる、ということである。戦闘の技は一級で、ジャンプ力もすぐれ、戦闘には欠かせないキャラだが、きまぐれ、わがまま、といった天才型に多く見られる欠点も持ち合わせ、扱いには多少の注意力と忍耐力が必要、大活躍のあとには、後方でひと休み、といった事もありうる。  土地の言葉で、大食いを意味するタージ村の巨人闘士。月に数回行われるプロレスと相撲を合わせたような大会に出場、賞金稼ぎに徹している。力持ちで素手でも強いが、ハンマーのほか、槍系の武器を得意とする。突進力にはすぐれるが、小回りは苦手。多少気の弱い所があるが、おだてたり、なだめたりすれば、すぐその気になる、いいやつである。グレッシは、ほかにも、カベをこわす(ハンマー、ジャイアントハンマーで)という特技があり、大半の砦は、カベをこわさないと進めなくなっているので、必然的に雇わざるを得ないキャラとなっている  走るために生まれてきたベン・ジョンソンのような男たち、それがナーム村に住むビリンチである。とにかくナーム村でも朝から晩まで走りまくっていて、つかまえるのも大変なのである。勝手、いいかげん、アル中、無責任と、いろいろと難の多いキャラで、戦闘でもそう役に立つとは思えないが、いいところは足が速いということ。RPGでは、食料、薬といった日用品の管理が、けっこう頭を使うところで、いちいち町に買い物に行かないといけないのだが、このゲームではビリンチさえ雇っておけば、これを使いに行かせる事が出来る。帰ってこない事もあるにはあるが。
シャフルナーズ ファラナーク アルナワーズ ジャダ
 ジャダ3姉妹の長女。一言で評せば、見栄っ張りでわがまま。年も上なので、当然、最初からレベルが高いが、とにかくやきもちやきで、一度言い出したら、たとえ自分でまちがいと知っていても押し通す、といったタイプの女性である。そのかわり、3姉妹のなかでは一番のしっかり者でいざと言うときには気丈な所を見せ、グロテスクな敵にもひるまない。
宝石類を好むのは、3姉妹中一番。つねに装身具の類をあたえ続けていないと、無愛想になったり、不機嫌になる。プレゼントのほか、たまにはキャンプのさいにゆっくり話してあげるのも手である。
 ジャダ3姉妹の次女。上と下に自己主張の強いのがいて、しかも両方しっかり者ときているので、当然真ん中は、すべて他人任せというか、すなおに人の言う事を聞くのに慣れている。その意味では性格はいいと言えていて、こういうおとなしめの女の子が好きな人にはおすすめである。ただ、すべてがいい、と言う訳ではなくて、気が弱い、ぐず、根性がない、という弱点も充分持ち合わせている。こちらを立てれば、あちらが立たず、というのが人の世の常なのである。個人的には、J.D.としては、この娘がおすすめである。こういうおとなしい娘は、最近めずらしいのである。  ジャダ3姉妹の末っ子。近所の悪ガキとばかり遊んでいたので、男の子のような性格になってしまった。まったく、女を感じさせない、と言ってもいい。年も若く、レベルは低い。だが根性と負けん気は誰にも負けず、後ろで治療の魔法を操るより、剣や弓を持って戦うのを好む。よーく注意してないと、先頭になって戦って、うっかり死にかねない。戦闘中魔女が死ぬと、形勢が圧倒的に不利になるので用心しすぎるということはない。サージは長い冒険の伴侶になるキャラクターである。どうか慎重に選ぶことをお勧めする。その上で、彼女を選ぶなら、ご自由に! アランパルチャきっての魔法使い。現在は年をとり、性格も温和そのものといった感じだが、かつては魔法を武器に荒業(あらわざ)に挑んだり、ギャリバス・ナジャらと魔法の対決をしたといううわさもある。また、ジャダは、魔法使いのなかでは色男として通っており、かつてはさまざまな遍歴も重ね、いろいろとうわさになっている。ジャダ3姉妹の母親は、すでにこの世の人ではないが、かつてジャダが関係した女性が、この「サバッシュ」の物語でも重要な役目を果たす事になる。過去の傷口がなにかのはずみで突如口をあける、ということも人生にはあるのである。
魔女ジンニーヤ 魔女グール 魔術師ラーニア ファガルト3世
 幼いころから、ジャダの家で育てられていた女性の魔法使い。出生は不明。現在25歳くらい。この物語が始まる前に、彼女は恩師であり、育ての親であるジャダを裏切って、「ジャダの書」上・下巻を盗み出している。どこにいるか、なぜ出奔したかは不明。ジャダ3姉妹の母親がわりとして、ジャダ家にも尽くしていただけに、ほかの弟子たちの間での評判は悪い。だが、ジャダ本人だけは大事な本を盗まれたにも関わらず、さして責める気配も見せない。どちらにしろ、「ジャダの書」を取り返さなくては、娘は魔法を使えない。どうあっても捜し出さねばならない人物である。  ジャダ村に長らく住み着いていた老魔女。性格は陰険そのもので、だれからも愛されていなかったが、とくに害があるわけでもなく40年近くもこの地にとどまっている。だが最近、ジンニーヤの出奔と前後して、ジャダ村から姿を消している。魔術師ラーニアと関係があったとも言われているが、むかしのことで、今では口にする人もいない。あくまで、うわさの領域ではあるが、魔女グールは魔王ダルグやギャリバス・ナジャらと親しい、とする人々もいる。とにかく、謎に包まれた存在である。現在どうしているのか、その生死すらも知られていない。  ジャダ村にかつて住んでいた魔法使い。20年以上も前にある事情からジャダと魔法での決闘を挑み、敗れてカラスに姿を変えられてしまった男である。カラスは、決闘の場から飛び立ち、以後そのカラスの姿を見た者はいない。血気にはやっていたジャダも年をとり、過去の決闘でのやりすぎを認め、魔法を解きたいと願ったが、ついにラーニアは訪れる事はなかった。村人たちは、すでに生みに朽ち果てていたものと思っていた。だが、彼は生きている。20数年来、ジャダに復讐することだけを生きがいにして生きていたのである。どこで登場するかは、わからない。  主として、ファルガナ地方北部を治める主。善政をしく、優れた主として名を高めている。近くに行ったら、寄ってみる事をお勧めする。ただ、最近異様なまでに用心深くなったと言われており、警備が固いので、彼に近づくのもひと苦労と思われる。近くに、ファルガナ地方西司令部というダルグの出先機関があり、あるいはファガルト3世の極度の用心ぶりは、これと関係があるのかも知れない。ともあれ、このゲームでは唯一王と名乗っている人物である。一度訪ねてみて損はない。いや、訪ねるだけでは足りないかもしれないが。
名工ヒラム ヒラムの娘 ラナ 砂漠の商人 アトス山の僧正
 アランパルチャきっての金細工師。先祖代々伝わる秘法をもって、現代のチタン合金をもしのぐほどの硬くて軽い防具をつくる唯一の職人として名前が知られている。ここで必ず防具をつくってもらうように、といいたいところなのだが、彼は館にはいない。ギャリバスの手下により誘拐されたとも、魔法をかけられそのまま出奔したとも言われているが、なにしろ、ファルガナ地方と、ホークンモラー地方とでは、地理的に大きく離れているので正確な情報は現地に行ってから、と言う事になる。弟子はまだ館にとどまっているので、情報を集める事は出来る。  ヒラムの一人娘。すっごく美人である。だれでもYESと答えるような質問をされて、YESと答えるとキスしてもらえる。それがすごく嬉しかったりする。それだけである。かわいいからのせただけである。それなのに、他の人達と同じだけ書かないといけないのだ。つらい。はっきり言って書く事がなくなった。出てくる人物一人一人に細かい設定をするわけじゃなくて、とってもかわいい娘がいてさあ、とか、それくらいしか設定しないキャラだっているのだ。あー、しんど。まっ、会ったら願いを聞いてあげよう。  正体不明の謎のディーラー。めぐり会えた人は幸運である。というのも、普通のショップで売っていないような高級な武器防具を売っているのである。彼に会ったら、お金に許す限り買っておいたほうがいい。このゲーム、もてる武器の制限はないので(もちろん種族で使えないものはあるが)、レベルの高い道具を使えば、それがそのまま使う者の実力を高めるからだ。
 なお、砂漠の商人といいつつ、山岳地帯でも、湿地帯でもラクダを率いて出現する節操のないところがある。単にことばの通りがいいから、砂漠の商人ということになってしまった。それだけのキャラである。
 アトス山は、ドルゲスタン大陸にあって、ここは神王オルムズトを崇拝する宗教のメッカである。僧侶たちは単に神々につかえるだけではなく、魔法、武術の修行にもはげみ、一種少林寺の僧兵を思わせるところがある。したがって、僧正は軍隊の将軍といった面と、宗教家のリーダーという2つの面を持ち合わせる。現在は、病気がちなこの僧正にかわって、副僧正が実権をふるい始めている。
 マーディが、冒険に出る前、一夜の宿を乞うたのも、このアトス山である。そのときにも副僧正に会って、教えを乞うている。一度は立ち寄ってみるべし。
湖の少女 トモ 妖精の女王 道場主 ヨランタ
 正体不明の少女。美少女であるが、それが必ずしも正義の味方を意味するものではない。もちろん、ダルグやギャリバスとは、つながりはないようであるが。
 今は、この少女に出会うと何かが起こる、としか言えない。とにかく、湖のほとりにたたずんでいる彼女を見かけたら、とりあえず声はかけてあげよう。思わぬ不幸に見舞われるかも知れないし、思わぬ幸福にめぐまれるかもしれない。とにかく、結果オーライ、今がよければそれでよいの精神でアタックしてみよう。
 身の丈30センチにも見たぬ妖精である。悲劇の種族の女王、悲しみの女王である。不思議な魔力を持ち、人の心をおだやかにする力を持っている。かつては、天界に住んでいたとも、魔王に捕らえられていたとも伝えられている。
 現在、彼女がどうしているのか、もともとの出生はどういったものだったのか、いっさい不明であるが、生きていることだけは確かである。
 どこで会えるか楽しみにしたいところだ。
 カーラマンのなかから特に技術、精神ともに優れた者が、ボージェント唯一の道場を任される。年はとっているが、身のこなしは未だに軽く、真剣勝負をしても、弟子のいずれにもひけをとらない。長年の修練から、ものごとの内奥、本質を見極める目をもつにいたり、ちょっと見ると仙人のような印象を受ける。
 このゲームでは、カーラマンを雇う際に世話になるが、ほかにも出番はある。とにかく、カーラマンにとっては親以上の存在である。時候の挨拶ぐらいはしておいて損はないだろう。
 どんなにケチでセコくて下級な神といっても、まがりなりにもプートスは神である。神様が、そうホイホイ出てきてはもったいがつかないとの判断と、プートス神は、各地にばらまかれているプートス像で、すでに見飽きていて、もう見たくなーい、というスタッフ側の希望で、使いの女神ヨランタが生まれることになった。ゲーム中では金無垢でちょっと表情を推し量れないが本当はこんなにかーいーのである。こういう人に、あーらまた死んじゃったの?だらしないわねー、なんて言われないように、ぐわんばってプレイしてみてほしい!
プートス
 ご存知、このゲームを司る遊神プートスである。初めは、このプートス神が呼べば、そのまま出てくる、という仕様だったが、現在はプートス本人は出てこない。かわりに、女神ヨランタがマーディのもろもろの頼みを聞いてくれる。もちろん町や村、砦に散在するプートス像はそのままである。
 このプートス神には、必ず寄進するようになっている。そうしないとゲームを終わらせる事が出来ない、といいきってもいいだろう。お金が足りなくても寄進に次ぐ寄進で、プートス貧乏という言葉が生まれたほどである。
(資料では、この「プートス」と「ヨランタ」の順序が逆に掲載されていますが、敬意を払って、敢えて最後に載せさせて頂きました。)

上記以外にも、もちろんまだまだ登場します。

※各キャラクターの説明文は、「サバッシュ ハンドブック」に掲載されていた文を引用しています。